商品やサービスが溢れかえり、それらにまつわる情報も膨大になっている現代。
そんな情報量の中から、自社の商品やサービスを、見つけ出し選んでもらう、という時代に僕たちは生きています。
ただ見つけ出されるだけではなく、さらに「選んでもらう」という工程を踏んで、やっと購入や契約に繋がっていくのです。
世の中にはそれだけ、似たような商品やサービスが存在しているということですよね。
仮に唯一無二の商品やサービスだったとしても、そこにはやはり「選んでもらう」ということは必要になるでしょう。
それだけ現代人の”見る目”が変わったともいえます。
あなたがamazonや楽天で何かを購入する時、目に留まったものをすぐに、ピンポイントで他の商品と比較しないで購入ボタンを押すでしょうか?
”見る目”とは”比較する目”ともいえます。
あなたが経営している会社の商品やサービス、そして会社自体が”比較される世界”に存在しています。
その比較勝負から勝ち抜き、選ばれ、購入や契約につなげていくために、あなたの会社はどのような経営をしていけばいいのか?
その経営手段の一つが『リスク回避』といえるでしょう。
人は良いところばかりを見せようとするあまり、自分(自社)の至らない部分を正すことを忘れてしまいがちです。
まずはあなたが経営している会社のリスクを見直し、真に選ばれる会社になるため、改めて足元から土台を固めていく必要があります。
「うちは真っ当なことをやっている、後ろめたい経営なんてしていない」と思うかもしれませんが、これを機に一度見直してみましょう。
では、何を基準にリスク回避をしていけばいいのか?
そのリスク回避の指標となるのが、今話題のSDGs(エスディージーズ)という国連の世界目標なのです。
SDGsを経営に取り入れていけば、リスク回避どころか、それを強みに変え、より”選ばれる”会社に進化させていくことも十分に考えられます。
SDGs経営で、あなたの会社を大きく成長させていきましょう!
SDGs視点の経営はリスク回避への大きな一歩
SDGs(エスディージーズ)とは、この先の近い将来でわれわれ人間を始め、生物がこの地球上で生きていくために、そして地球自体を存続させていくために必要な、国連で採択された世界の17個の目標です。
(SDGsを取り入れた経営戦略であなたの会社を大きく成長させるには)
今、世界は地球規模の深刻なリスクに直面しています。
環境問題の悪化をはじめ、そこから派生する社会問題や人権問題、そして経済問題と、人間だけでなく、地球という星そのものがこの先のすぐそこの未来に存続できるのか、というほど深刻なリスクの中に生きています。
国連が世界に呼びかけているという時点で、相当な悪い状況だということはすぐに想像がつくことでしょう。
そんな深刻な状況を生み出しているのは一体誰なのか?
そう、それは悲しきかな、われわれ人間なのです。
それは歴史を辿れば明確で、われわれ人間は人類がより豊かに暮らしていけるためにと様々な発展をしてきました。
おかげで便利な暮らしができ、溢れかえるほど多くの物やサービスも生まれました。
しかしその一方で、膨大な森林を切り開き、大気を汚し、海には生態系を破壊するほどのゴミや汚水を流し、温暖化による気候変動を巻き起こしています。
今もまだ人が人を奴隷のように扱い、一日を満足に食べていけないほどの超低賃金で働かせている国もあります。
紛争で命を奪い合い、ミサイルを一つ飛ばせば、地球への環境ダメージも跳ね上がります。
今までの環境ダメージによって、地球はもうどれだけ時間をかけても元の姿には戻らないといわれています。
これは対岸の火事ではなく、当然僕たちが生きている日本にも影響を及ぼしています。
みんながより便利な暮らしを求め、やりたい放題生きてきた結果、環境、社会、経済の悪化へと繋がってしまったのです。
きっとその当時は「われわれは真っ当なことをやっている、後ろめたいことなんてしていない」と思っていたのかもしれませんよね。
でもやはり、これからはそうはいきません。
人が人のことを考え、地球のことを考えた生き方をしていかなければ、自分たちが生きていけなくなるのですから。
そのために、世界で起こっている様々な深刻な問題の中で、最優先に解決していこうという、問題解決のための目標がSDGsというわけです。
SDGsは最優先で達成を目指すべき17種類169個の目標があり、これらのどれを取っても重要なものであり、企業が率先して経営に取り入れていくべきといわれています。
世の中の目もSDGsには敏感になってきている今、環境や人権の配慮のない企業は「世の中に良いことをしていない会社」と判断され、評価を落とし選ばれなくなってしまうのです。
だからこそ、あなたの会社も、いち早くSDGsを経営に取り入れ、選ばれなくなる要素を徹底的に潰し、リスクを回避していきましょう。
小さなリスク回避からでも始められるSDGs経営
「SDGsを取り入れ、選ばれなくなるリスクを回避した経営をしていく」ここがSDGs経営のキモとなります。
これは裏を返せば、「選ばれる理由を生み出す」ことに繋がりますよね。
世の中にはまだまだ、「自分さえ良ければいい」という考え方が溢れているように感じます。
売り上げのために、会社のために、給料のために・・・もちろんこれらのことも重要ですし、売り上げていかなければ、自分たちが食べていけなくなります。
しかし、だからといって自分たちが食べていくために、環境を破壊し、人権を傷つけていいというわけではありません。
そんな経営や生き方を、気づかぬうちにやってしまわないように、今一度振り返り、個人個人が自分ごとと捉え、足元から固め直していきましょう。
例えば、小さなことからであっても重要なこととして、節電、ペーパーレス、マイボトル、昼食や宴会での食べ残しの削減などは、環境への負荷を減らすための立派なSDGsです。
ジェンダー(性別)の平等が著しく低いといわれている日本では、女性従業員の活躍や、育児と仕事の両立をサポートする働き方を推進することも重要。
”女性の働き方に優しくない会社”と見られた場合、これもリスクであり、逆に改善していければ大きなブランディングになります。
そもそも、「育児は女性がするもの」ではないはず、であれば男性従業員も育児に参加できるという社内環境を整えることもまたSDGs経営です。
ジェンダーだけでなく、障害者や外国人従業員の雇用を率先して行うことも、人に優しい社会を作る企業になるために、ぜひ経営に取り入れていただきたいと思います。
あなたがの会社で製造している、商品の製造工程を考えてみましょう。
素材の原材料が、貧困国の児童労働から作られたものだったら、奴隷のような過酷な労働搾取の中から作られたものだったら・・実はこれも気づかぬうちに人権問題に加担していることになってしまいます。
またはその素材が、環境悪影響を与えるものや、石油などの化石燃料から作られているものであったら、結果として環境問題に加担していることになるのです。
コストを抑えるために、安くて良い素材を使うというのは、今までの経営では常識だったかもしれません。
しかし、これからの未来を生きるあなたの会社は、人にも地球にも優しい経営を目指す必要があるのです。
それでも、買う人がいるから売るのか、販売するから買い手がつくのか。
冒頭にお話しした通り、買い手の見る目も”比較する目”に変わってきています。
「良いもの安く」ではなく、「人にも地球にも良いものを適正な価格で」提供していくことが、SDGs経営をする会社の在り方といえるでしょう。
これは製造会社だけではなく、卸業販売業であっても、サービス業であっても同じです。
小さなことからであれば、あなたが経営している会社でも、すぐに着手できそうなSDGsの目標は結構多く当てはまりませんか?
ポイントは、あなたの会社で、「選ばれなくなる」というリスクを回避できている物事には、明確にSDGsと紐付けし、視覚的に発信していくことです。
カラフルで覚えやすいSDGsのアイコンを社内に貼りだし、自分たちはどの目標にコミットできているのかを、常に確認しておければ、まだ着手できていない目標に対しても意識が高まるようになるでしょう。
[環境省:SDGグローバル指標(SDG Indicators)]
あなたが経営している会社のホームページやSNSでも公表していけば、社外へ向けてのPRにもなります。
「選ばれる会社」になるためには、SDGsに則した行動を取るのは当然のことながら、それを広く知ってもらう必要もあるのです。
(あなたが経営している会社がSDGsの取り組みを発信すると仕事が舞い込む!?)
自社だけでなく世界のリスクを回避するSDGsの力
ここまであげたことは、SDGs経営におけるほんの一例ですが、SDGsの目標にきちんと目を通し、自社が取り組めることを書き出していくと、相当なリスク回避につながる行動を取っていくことができるはず。
しかもSDGsは「選ばれなくなる」というリスクの回避だけでなく、逆にそれをビジネスとして既存事業の強化や新規事業の開発として打ち出していくことすらできるのです。
AIやIoT、ブロックチェーンなど、ますます急速に変化をしていく”第5次産業革命”の時代において、あなたの会社が、真に「選ばれる会社」になるためには、どんな産業技術よりも、まずその根本となる経営の在り方を、SDGsの視点から見直し、取り入れ、実践しながら、人と地球に優しい経営をしていきましょう。
SDGsはそもそも、「危機的な状況の世界をより良い未来にしていこう」という地球規模の目標な訳ですから、SDGsを取り入れた経営をしているという時点で、あなたが経営している会社は社会貢献度が高いといえるわけです。
あなたの会社のリスクだけでなく、地球規模のリスク回避をしている、そんな会社がこれからは選ばれていくといえるでしょう。
具体的にSDGsをどのように経営に取り入れていけばいいのか?
こちらの記事を参考にしてみてください。
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