売り上げの低迷、成長スピードの減速、従業員たちのモチベーションなど、経営者であるあなたは、日々様々な悩みを抱えていることでしょう。
あなたの経営している会社はなんのために存在していますか?
例えば裏を返すと、売り上げが低迷しているのは、あなたが経営している会社が「選ばれていないから」ともいえます。
お客様の要望や望み、困りごとの解決のためにビジネスはあり、あなたが経営する会社が存在している。
今一度、いや、常にこのことを想いながら、経営をより良い方向に改善していきましょう。
選ばれる会社になるには、市場のニーズや動向を調査分析し、自社の強みを洗い出し、競合他社との差別化を図り・・というマーケティングが必要かもしれません。
または経営コンサルタントにお願いして、最良の手段で導いてもらうことも考えられます。
そのようなコストをかけた勝負も、時には必要かもしれませんが、まずは手段ではなく、そもそもの土台となる、あなたが経営する会社の働き方を改善していく必要があるのかもしれません。
働き方を変えるだけであれば、大きなコストにはなりません、むしろ経営コストの削減にもつながります。
何より従業員たちの働く姿勢が変わるだけで、「選ばれる会社」になれたらこんなに嬉しいことはないですよね。
ではどんな働き方をしていくことが「選ばれる会社」への道に繋がるのでしょう?
その答えがSDGs(エスディージーズ)という世界目標を軸にした働き方です。
世界で注目されている目標なので、当然日本での関心も高まってきています。
この波に乗ることが働き方を変え、経営を改善し、会社を成長させる大きなチャンスなのです!
さあ、働き方を変えて経営を改善していきましょう!
SDGs経営が「選ばれる会社」になる働き方改善の後押しに!
ところであなたは、SDGs(エスディージーズ)という、国連で定められた世界の目標をご存知ですか?
温暖化、気候変動、大気や海、陸の汚染、貧困、飢餓、人権、紛争・内戦、健康・福祉、教育、社会、経済・・世界中で起こっている多くの問題。
これらを解決していかないと、この先の未来に、地球上で人々は生きていけなくなるといわれています。
それも遠い先の未来ではなく、10年後、20年後、30年後といったすぐそこの未来まで地球の危機が迫っていると聞いたらどうでしょう。
これらの問題は、それほどまでに地球という星を傷つけ、問題を起こしている人間同士も、自らが傷つけ合っています。
国連が世界中から問題をヒアリングし、最も解決していかなければいけない目標として、17項目169種類のターゲット目標に細分化させたものがSDGsというわけです。
国連が動くということは、相当に地球が危機的状況だということが伺えますよね。
日本でも認知度が上がってきているので、SDGsという言葉を知っていたり、カラフルなバッジをつけている人を目にする機会も多いのではないでしょうか。
SDGsとビジネスはとても相性が良いとされており、ビジネスという手段で問題解決を目指すことを目的に、いま大手企業や中小企業も経営に取り入れてきています。
反対に、それをどのように経営に取り入れていけば良いか分からないという経営者さんもまだまだ多く、そのために、このブログを書いたり、導入のための説明会やセミナーを僕は行なっています。
世の中の問題解決に向けてビジネスという手段を使う。
ビジネスである以上、収益につながり、その結果、僕たち人間(や動物などの生命)が未来に生きていける。
そんなSDGsを取り入れ、経営を改善しながら選ばれる会社に育てていきましょう。
働き方を改善するためにまずはSDGsの理解から
選ばれる会社とは、選ばれるサービス、選ばれる商品、選ばれる取引をしてもらえる、選ばれる働き手がいる会社です。
そのためには、SDGsをどのように経営に絡め、働き方を改善していけばいいのでしょうか。
何よりもまずは、社内でのSDGsに対する認識と実践が不可欠です。
関連書籍も数多く出版されており、それを読んで学ぶのも良いとは思います。
僕のお勧めとしては、17の目標には実際にどんなことが書かれているのかを知ることです。
この時169のターゲット課題まで細かに目を通すことで、より理解が深まります。(下記リンク参照)
[環境省:SDGグローバル指標(SDG Indicators)]
具体的にSDGsを経営に落とし込むための方法はこちらをご覧ください。
(ビジネスで社会の問題解決!?SDGs経営をしていくための2つのポイント)
SDGsを経営に取り入れ、自社の取り組みとして明確に打ち出していくということは、「弊社は世の中のために、未来をより良くするために存在している」ということを宣言しているということになります。
当然ながら、その意識で同じ方向を向きながら働く姿勢も大切です。
世の中に自社の経営やサービス、商品を知ってもらうためには発信も必要です。
知ってもらわなければ存在していないのと同じ、ということになってしまいますよね。
(あなたが経営している会社がSDGsの取り組みを発信すると仕事が舞い込む!?)
そしてここからが、実際の働き方の本領が発揮されていきます。
SDGs経営で、世の中をより良くするためにあなたの会社が存在していることが広がれば、社会からの見られ方も変わってくるのです。
環境問題や、人権問題への関心が高まり、SDGs自体に敏感な世代が増えている時代に、社会貢献性の高い企業は、当然評価が上がり注目されます。
同じ商品を提供していても、その商品の素材が環境に良くない物、労働搾取から作られた物であれば、選ばれることはなくなります。
同様に、それは従業員一人ひとりの働き方や、会社の経営そのものにも関わってくるのです。
SDGsを掲げている会社で、胸には輝くバッジを付けていながら、例えばゴミやタバコのポイ捨てをしていたら、それは環境を意識していないということにつながります。
接待や宴会の席で、大量の食事を注文しながら、大量に余らせる、会議やセミナーでのお弁当の発注も多めに頼んで、余れば廃棄に・・なんていうことは良くあるのではないでしょうか。
会社に来社されたお客様にはペットボトルのお茶やお水を出すところもあります。
一口だけ口をつけてそのまま廃棄にという光景も僕は良く目にします。
たとえ会社として、世の中を良くするための理念やSDGsの目標を掲げていても、目の前の小さなSDGsに気を配れなければ、評価はされないし選ばれることもなくなります。
まずは経営者であるあなたを含めた従業員の意識改善が、働き方に大きな影響を与えるということを理解しておきましょう。
僕は先方の会社での打ち合わせの際、ペットボトルでお出しいただいたお茶やお水は「自分で水筒での用意がありますので」と、いただくのを控えるようにしています。
飲みの席では「食べきれる量を注文しましょう」と声をかけています。
ビジネスマナー的にも、せっかくのご厚意を断るわけですから、それでも勧めていただいたり、不思議そうな顔をされたこともありましたが、「SDGsの観点から」と付け加えると「なるほど!そういう姿勢は必要ですよね、私たちも考えなければいけませんね」というようにご理解いただけます。
SDGsは小さなことからでも、働き方や生活の一部として改善し、根付かせていくことがまずは大事なのです。
同様に、あなたが経営する会社でも「SDGsの観点で」との前提をお話しした上で、宴会などの席を主催する際は「料理(お弁当)が足りなくなる可能性もありますが、弊社はSDGsの観点から、食品の廃棄を避けるために過剰な注文は控えておりますので、予めご了承ください」とお伝えすれば、文句が出るどころか、逆に見習う会社も出てくるはずです。
そんな経営や意識を持った従業員がいる会社、となれば、評価が上がらないわけはないですよね。
ここでのポイントは、難しいさじ加減ですが、先方にはSDGsを押し付けるような言い方では理解は得られにくくなるので、「空気を読みながら」というところに気をつけましょう。
経営改善は働き方改善から!そのために大事な”在り方”を見直そう
SDGsを推進している企業の働き方という視点では、ピンバッジ以外にも、名刺や制服などにもSDGsのマークを入れてもいいと思います。(ロゴ使用についてはガイドラインをご確認ください)
また、社内にも電気のスイッチの前には7番の目標を貼る、トイレの手洗い場の前には6番を、など各目標に合わせ貼っていくことで、意識改善につながります。
周囲へのPRは社内の働き方の改善にも繋がってきます。
SDGsを掲げ、そのようなバッジや制服を着ている従業員が、休憩時間だからといって、ランチタイムで必要以上のメニューを注文して食べ残しいたらどうでしょう?
ペットボトルのお水やお茶を来客に出していたら?
大量にコピー用紙を消費していたら?
女性従業員に役職を与えていなかったら?
長時間労働を強いられていたら?
これらはどれも17の目標に当てはまります。
自社のサービスや商品で世の中を変えていくには、足元を固め、社内環境や働き方を改善していく必要もあるということですね。
はじめは面倒と感じることがあるかもしれません。
しかしその面倒という気持ちを改善し、乗り越えていかなければSDGsの達成もありえないのです。
SDGsを前面に出して、それを軸にした経営、働き方をしていけば、むしろ周りからの理解や信頼は上がっていきます。
従業員たちにも「自分の小さな行動の改善が世の中を変える」という責任感と働きがいを感じながら、主体的で前向きなモチベーションで働いていってもらえれば、自ずと「選ばれる会社」として成長していくことでしょう。
今回のお話は、世の中に選ばれる企業になるための”やり方”ではなく、根っこや土台となる”在り方”の部分です。
在り方を示し伝え、改善していくことは、経営者として当然のことです。
在り方が働き方を変え、世の中を変えていく。
こんな会社を世の中にたくさん増やし、平和で明るい未来につなげていきたいですね。
ちなみに今回の働き方改善のお話は、それ自体が8番『働きがいも経済成長も』という目標そのものです。
考えてみると、あなたの経営する会社が、SDGsのために、未来のために、貢献できていることって実はたくさんあるかもしれませんね!
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