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あなたは、今話題のSDGsという言葉をご存知でしょうか?
会社経営者であれば、知っていないと、今後あなたが経営する会社は倒産の危機すらある、この重要なキーワードがSDGsです。
これは本当に重要なことなので、すでにSDGsという言葉を聞いたことある、概要を知っている、という経営者の方もこの続きを読んでほしいと思います。
SDGsはただの流行り言葉にするのではなく、「実践してなんぼ」ということを念頭におきながら読んでください。
具体的な実践方法についてもお話ししていきますので、最後までお付き合いください。
あなたが経営している会社ではSDGsの認知度はどのぐらい?
“SDGs”という言葉を聞くのが、はじめてという経営者さんも安心してください。
聞いたことがあるという経営者さんも、ここで復習がてら、もう一度おさらいしておきましょう。
”Sustainable Development Goals”の頭文字と”Goals”の複数形”s”を取ったもので”SDGs”、「エスディージーズ」と読みます。
日本語では「持続可能な開発目標」と訳され、環境や社会、経済を中心とした、世界中のさまざまな問題点を集め、大きく17種類に分類された世界の目標のことをいいます。
[環境省:SDGグローバル指標(SDG Indicators)]
最近では、やっと新聞記事で載ってきたり、ビジネス誌以外でも特集が組まれるようになってきました。
この目標を達成に向けて実践していかないと、これから先の未来は続いていかないということなのです。
大げさに聞こえるかもしれませんが、人ごとではありません。
今、地球には、人間がつくり出した多くのモノであふれています。
人類が豊かに、便利に暮らしていけるように、多くの技術やサービス、商品が生まれてきました。
その反面、開発・発展の代償に、地球環境に絶大なダメージを与えてしまっているのです。
森林は伐採され、空気は汚れ、豊かな海もゴミだらけ。
あなたが小さい頃からすでに「環境を大切にしましょう」ということは聞いたことがあるはずです。
でもどこか他人事、「自分さえ良ければいい」と思って生きてきませんでしたか?
恥ずかしながら、僕自身がそうでした。
その警告がいよいよ、僕たち人間に跳ね返ってきているのが、まさに今なのです。
一部ではすでに、温暖化や気候変動など、環境問題の影響で、国が消滅の危機にさらされていたり、日本でも夏には猛暑日が続き、命の危険性が高まる状況まで気温が上がっています。
SDGsに出てくる問題は、環境のことだけではありません。
人類の開発・発展に伴い、貧富の格差は広がり、世界では小学校にも通えず、朝から晩まで過酷な労働を強いられている子どもたちが、まだ2億人近くもいるのです。
また子どもだけでなく、女性への差別・格差もなかなか無くならず、日本では、男女の格差を測る”ジェンダー・ギャップ指数”が、先進国で最下位の121位という結果が出ています。
ちなみに、毎年順位は下がる一方です。
今あげたお話は、数ある世界の問題のほんの一部です。
まだまだたくさんの問題が、日本だけでなく、世の中にはあふれています。
あなたが経営している会社はSDGsを実践していますか?
さて、そんな世の中の問題点を、ビジネスで解決して行こうということも、SDGsの話の中ではいわれています。
世界経済会議(ダボス会議)では、「SDGs達成により、2030年までに少なくとも12兆ドルの経済価値、最大3億8000万人の雇用が創出される可能性がある」というレポートが発表されました。
また、日本でも政府が、SDGs関係へ4500億円の支援を表明。
経団連も、7年ぶりに「SDGs達成に向けて行動する」と、企業行動憲章を改定するなど、ビジネスを含め、さまざまな方面から注目されているのです。
あなたが経営する会社でも、SDGsを実践し、自社の商品やサービスで、目標達成に向けた動きを見せられることはないですか?
問題点の解決に向けたサービスであれば、それを望む多くの人たちの需要となるので、売れる可能性が高いですよね。
ということは、SDGsを実践していくことは、あなたが経営する会社の生存戦略にもなるというわけです。
うまく自社のサービスとSDGsを絡めて発信していければ、会社のイメージアップやブランド力向上にもつながるはずです。
そして、あなたが経営している会社の、収益アップにもつながるはずです。
・・・本当に実践しているのであれば。
”SDGsウォッシュ”と呼ばれないためには実践あるのみ
「本当に実践しているのであれば」と、少し意味深な話し方をしてしまいましたが、ここが重要なポイントになるので、ぜひ注目していただきたいです。
多くの世界の問題点は、解決に向けた動きを実践し、それをクリアしていかないと、人類が危機に陥ってしまうのです。
他人事ではなく、あなたも、あなたが経営している会社で働いてくれている従業員たちも、愛する家族もです。
人類だけでなく、動物たちもです。
だからこそ、企業がビジネスという武器を使って、大きな変化を巻き起こしていこうというわけです。
日本の企業の90%以上が、中小企業。
あなたが経営する会社のような企業が、日本には数多くあります。
それらの企業が、環境のため、社会のため、経済のために、ビジネスを通じて動いていったとしたら、本当に世の中が変わると僕は信じています。
しかしもし、ずる賢い考え方をして、「とりあえず、SDGsの達成に貢献していますって、いっておけば売れるから、いうだけでいいや」となれば、それでSDGs貢献アピールになってしまうかもしれません。
実は、目標達成に向けて動いていないのに、自社のビジネスとSDGsの目標を、関連があるかのように紐付けしただけだったり、せっかく商品やサービスはSDGs達成に向いているのに、肝心の社内では、目標から外れた動きをしていたとしたら、これは”SDGsウォッシュ”と呼ばれ、逆に自社のブランド価値を下げてしまうことになりかねないのです。
例えば、あなたが経営している会社の融資を受けようと、金融機関に行った場合、SDGsウォッシュを見抜かれたら、融資は受けられなくなる可能性が高いです。
銀行などの金融機関も、環境や社会のやめになる企業かどうかを、見極めながら融資をするスタンスになってきています。
”SDGsウォッシュ”とは「SDGsに真剣に取り組んでいないのに、取り組んでいるフリをすること」「うわべだけのSDGs」という意味。
ちゃんと実践していない企業は、お見通し、というわけですね。
もう一例。
今、問題解決に向けて、実践に取り組んでいる人たちからの目は、からり厳しいものになってきています。
石油やガスなど、化石燃料系の大手企業。
テレビで「われわれは地球環境の保全に取り組んでいます」的なCMを見たことはありませんか?
これに対し、実践者たちは「二酸化炭素を大量に放出し、温暖化をはじめ様々な問題につながる素材を扱っている会社なのに、環境保全?そんなのSDGsウォッシュじゃないか!」と、厳しい評価を下しています。
今まで、便利だと思って、みんなが使い、暮らしの役に立ってきた化石燃料も、環境問題の側面から考えると、悪者として見られてしますのです。
言い換えれば、それほどの危機が、今世界に訪れているということ。
各社生き残りや・チャンスを狙って、新たな取り組み、そして問題解決に向けた実戦、経営が必要とされているのです。
でも、だからこそ、”ちゃんと実践している”会社は評価が上がるということ。
ということは、あなたが経営している会社も「ちゃんと実践している姿を見せられれば、融資も通りやすくなる」ともいえます。
あなたが経営する会社の技術やサービスは、誰の困りごとを解決する助けになりますか?
あなたが経営する会社内では、環境に優しい配慮、女性従業員の活躍や働きやすい環境は作れていますか?
あなたが経営する会社だけでなく、関連会社は、世の中に良いことで売上を伸ばせていますか?
経営者のあなたがSDGs実践企業にしていくためには
SDGsには、実践のための具体的なルールはありません。
なので「このやり方は良い」「あのやり方はダメ」というものもないのです。
強いていえば”人や地球に優しいこと”をどこまで本気で追求していけるか、ではないでしょうか?
「SDGsの実践て、具体的にどうやって始めていけばいいの?」という経営者のあなたのために、ここからは参考例をお話していきます。
とはいっても、これは僕が編み出したやり方でもなんでもなく、実はすでに、GRI、国連グローバル・コンパクトおよび持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)が開発した”SDG
Compass”というものがあります。
こちらによると
ステップ1.SDGsを理解する
ステップ2.優先課題を決定する
ステップ3.目標を設定する
ステップ4.経営へ統合する
ステップ5.報告とコミュニケーションを行う
の順で進めていくと書かれています。
これが、絶対というわけではありませんので、あなたが経営する会社のスタイルに合わせて、いろいろカスタムしてみてください。
SDGsには「誰一人取り残さない」という信念ともいえるキーワードがあります。
なので、経営者のあなた一人が取り組んでいても、問題の解決にはなりません。
まずは、あなたのような多くの経営者が、SDGsをきちんと理解し、社内にしっかり落とし込むところからスタートする必要があるのです。
多くの経営者が、自社にSDGsを落とし込み、企業同士が活性し、”競争”ではなく”協創”していくことが、自社の発展にもつながり、ビジネスを通して世の中をよくしていけるはずです。
一人でも多くの経営者さんが、SDGsを理解し、実践していけるよう、僕自身も勉強会やセミナーを開きながら推進運動を行なっています。
経営者であるあなた自身も、SDGsの推進者になることが、実践へ向けた第一歩だといえます。
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