SDGsを絡めたビジネスで経営者が行うべき”アウトサイド・イン”の視点とは?

経営SDGs

あなたは、自分が経営している会社の、サービスや商品に自信はありますか?

「このサービスをもっと多くの人たちが知ってくれれば、絶対に儲かる」「この商売は当たる」と思って今までやってきましたか?

そうですよね、自信がなければあなたが経営している会社は、今まで続かなかったはずです。

あなたが経営する会社のサービスや商品は、売上のための大きな武器であり、というよりそれがなければ、売るものはなくなってしまいますよね。

では、そのサービスが今後本当に売れなくなってしまうとしたら?

これは大問題です。

しかし、現実に起きてしまう可能性は大いに考えられます。

時代はめくるめくスピードで変化をし続けています。

たった数年で変わる周囲の状況に柔軟に対応していき、あなたは経営者として会社を維持し、従業員たちを食べさせていかなければなりません。

幸せでやりがいを持って働く従業員たちがいるからこそ、会社は成り立ち、収益を上げ、あなた自身も大切な家族を養っていけるのですから。

では、なぜあなたが経営する会社のサービスが、今後売れなくなるかもしれないのか?

それは”アウトサイド・イン”の発想がなかったからかもしれません。

こんな変化の多い時代だからこそ、経営者のあなたをはじめ、企業にはサステナビリティ(持続可能性)というものが求められてきます。

今回は、この話の後半に出てくるSDGsを、あなたが経営する会社に取り入れ、ビジネスをしていくにあたって、考えておかなければいけない”アウトサイド・イン”についてお話しします。

経営者であるあなたは、SDGsと、このアウトサイド・インを常に念頭に置いておくといいでしょう。

経営者だけでなく、従業員にもアウトサイド・インの発想が浸透していけば、大きなより良い会社の拡大・成長につながるはずです。

アウトサイド・インを意識すればあなたが経営する会社のサービスの価値が見えてくる

ところであなたは、この”アウトサイド・イン”という言葉を聞いたことはありましたか?

僕は、ビジネスマンのバイブルとしてもおなじみの”7つの習慣”で、はじめて”アウトサイド・イン”という言葉を知りました。

この本の中に出てくる”アウトサイド・イン”は「物事の問題を周囲のせいにする」というようなネガティブな言葉で使われていますが、今回はまったく別の意味の”アウトサイド・イン”なので、7つの習慣を読んだことがある経営者さんは、お間違いのないようにお願いします。(僕自身が最初は少し混乱したので念のため)

さて、今回のテーマであるアウトサイド・インについて進めていきますね。

アウトサイド・インとは、ずばり『世の中の様々な問題点の中から価値を生み出していくこと』というのが答えです。

どういうことか説明していきますね。

世の中は今、様々な発展が急速に進み、モノや情報に溢れています。

PCやスマホはあって当たり前、AIやIoTの進化など、どんどん進化を続けていっています。

これは人々が、より豊かな暮らしができるように開発されたもの、といえますよね。

しかしその一方、様々な発展をしていく過程で、地球環境に多大なるダメージを与え、気候変動によって多くの災害が起こっています。

そして同じ人間なのに、一日を満足に食べていけない国の人々もいるという、貧富の差も生み出してしまいました。

こんな状態で、すぐそこの数十年先の未来では、地球を維持することはできなくなり、それは我々人類に跳ね返ってきて、このままでは当然人間も生きていけなくなる、といわれています。

地球をこれ以上破壊せずに、誰一人取り残すことなく「持続可能な発展・開発をしていこう」という、国連で採択された世界の目標が、今話題のSDGs(エスディージーズ)です。

(SDGsを取り入れた経営戦略であなたの会社を大きく成長させるには)

国連が世界をあげて、解決しなければいけないと発信しているSDGsの目標こそ、この章の冒頭でお話しした『世の中の様々な問題点』であるといえるのです。

あなたが経営している会社のサービスや商品は、誰のために提供しているものでしょう?

当然「その商品がほしい人のため」だと思います。

願わくばそのサービスが、SDGsに書かれている、環境や社会、経済、人権などの問題解決の一助になってほしいと僕は願っています。

SDGsを知ることがアウトサイド・インへの近道

軽くて丈夫で加工しやすい、便利でそれが豊かな生活のための道具になる、そんな理由でプラスチックは開発されたのかもしれません。

良かれと思って作ったはずのプラスチックも、不要になって捨てられた後は、そのまま黙って土には返ることはありません。

費用の面などから適切な処理はされず、やがて行き場を失った大量のプラスチックは、海に流れ出し、2050年の海は生き物よりもプラスチックが多くなるといわれています。

このままでは商業漁業もできなくなるといわれているくらいです。

これってかなり重大な問題ですよね。

そうなんです、いくら「その商品がほしい人のため」でも、あなたが経営する会社のサービスや商品が、環境に悪影響を与えていたり、結果的に誰かを傷つけてしまっていたとしたら、それは巡り巡って自分たちに跳ね返ってきてしまうのです。

今お話しした”海洋プラスチック問題”も、2050年て本当にすぐそこの身近な未来だと、あなたも感じたはずです。

それはあなたのお子さんやお孫さんの世代、というほど差し迫っている未来だからかもしれません。

例えば今、プラスチックや、紙の原料である木に続く第三の素材として、LIMEX(ライメックス)という素材が注目を浴びているのですが、ご存知でしょうか?

プラスチックはリサイクルも可能ですが、品質が低下するため、ぬいぐるみの中身など、見えない部分の材料にしか生まれ変わらないそうです。

さらにはコストの影響で、プラスチックの90%以上はリサイクルされていないのが実際のところ、という記事もあったりします。

また、木を原料に作られる紙ですが、こちらは生産過程で大量の水を使います。

水も資源の一つ、たとえ紙がリサイクルできても、今度は水を大量に消費してしまうことになるのです。

そこでこの”第三の素材”LIMEXは、原料は世界中に大量にある石灰石、リサイクルしても品質は低下しない、水を使わない、ということで、環境に優しい素材としてこれからの活躍が期待されています。

これはまさに、世の中の問題から解決に向けたサービスを提供した、アウトサイド・インの動き。

開発した株式会社TBMさんは、SDGsの17の目標の達成にも、貢献度の高いの経営をしている企業であるといえます。

まずは経営者のあなたかがアウトサイド・インに敏感になることが重要

SDGsには大きなくくりで、17個の解決するべき目標があり、さらに細かく具体的に細分化していくと、169個のターゲット目標というものが存在します。

[環境省:SDGグローバル指標(SDG Indicators)]

あなたが経営する会社ででも、SDGsのアンテナを少しだけ敏感にしてみませんか?

”世界”というと広すぎて、人ごとに感じてしまうこともあるかもしれませんが、日本であっても、さらにはあなたが経営する会社がある街でも、身近なところで問題点や困りごとはたくさんあるはずです。

そういう問題点や課題に意識を向け、あなたが経営する会社のサービスや商品で、解決への一助になるように売り出してみませんか?

これこそがSDGsにおける”アウトサイド・イン”なのです。

もちろん社会課題解決のために、あなたが経営している会社で、一からサービスを立ち上げても、商品を開発してもいいのです。

世の中の問題点は、そのことで困っている人たちがたくさんいる=必要とされている=”需要”となるわけなので、正しいPRやプロモーションができれば、売れるはずですよね!

ビジネスである以上、あなたが経営する会社の売り上げを伸ばしていくためには、しっかり売る必要があるのです。

世の中に良いサービスで収益を上げる。

SDGsからの問題認識と、そこにアンテナを立てたアウトサイド・インこそが、この変化の早い時代で、あなたが経営する会社を持続発展させていくために必要なことなのです。

このことを知った、今からが始めどきです。

SDGsとアウトサイド・インを、社内の行動基準に組み込んだ経営をしてみませんか?

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