今改めて考えるべき!ビジネスの本質に基づいた経営戦略の6つのポイント

経営戦略

あなたが経営している会社のサービスや商品は、規模も同じくらいの同業他社のライバルと比べて、なぜ売り上げに伸び悩んでいるのでしょう?

そこには、ビジネスの本質を忘れてしまった経営が響いているのかもしれません。

会社を維持していくために、従業員たちを、そしてあなた自身の家族を守っていくためにも、売上を伸ばしていくことは、経営する上での重要な役割の一つです。

しかし、目先の利益に捉われすぎて、未来への持続的なビジネスの”在り方”を見落としていませんか?

「ビジネスの本質とは何か?」

このことを改めて思い返した上で、戦略を練っていく必要があります。

むしろ常に思い浮かべ、社内で共有しながら日々働いていくことこそが、売り上げに繋がり、世の中から求められる会社へと生まれ変わっていくのです。

それではこの”ビジネスの本質”とは一体何なのか?

『ビジネスとは課題、問題、困りごとや願望を解決し、相手が真に望むべき未来へ導くこと』

これに尽きます。

「そんなことは当たり前」「もっと具体的な方法が知りたいんだよ」と、あなたは思ったかもしれません。

はたまた「そうだったのか」と気づきを得られたかもしれませんね。

いずれにしても、ビジネスの本質は変わりません。

このことを常に最優先に考え、全面に出して意識してなければ、ビジネスは持続せず、良い方向に回ってはいかないのです。

このビジネスの本質を常に意識した経営スタイルがあるからこそ、戦略と結びつき、ビジネスを大きく発展させていくことができます。

ビジネスの本質は原則、つまり”在り方”であり、本質とは具体的な方法ではありません。

今回はビジネスの本質を意識した上での、その本質に基づいた経営戦略を考えていきます。

ポイントとなるのはこの6つ。

理念
社会背景
エビデンス
SDGs
目的
発信

順序立ててきちんと明確に設定していくことで、あなたが経営する会社を戦略的に持続的な成長をさせていきましょう。

いたってシンプル?理由を明確にした経営がビジネスを変える

実はこの6つのポイントは、ビジネスや事業を構築、戦略を立てていく上では、特に新しいことではないです。

すでにこの6つのポイントを押さえた経営戦略を実行しているという方は、この先を読む必要はありません。

あなたが経営する会社は、「何の目的で、誰に何をするために、この事業やビジネスをするのか、その事業やビジネスがうまくいった先には、どんな未来が待っているのか」

これをすぐにパッと答えられなかった方には、この先のお話は参考になると思うのでぜひ読んでみてください。

それでは続けます。

「何の目的で誰に何をするために、この事業やビジネスをするのか、その事業やビジネスがうまくいった先には、どんな未来が待っているのか」

理由が分からない商品やサービスでは説得力がなく、購入や契約には繋がりません。

そして、社内の従業員にも、何のために自分がこの会社で働いているのかを、ただの”作業”ではなく、意味を持った”仕事”として責任感ややりがいを持って働いてもらうためにも、この6つのポイントを戦略的に浸透させていくこが重要になってくるのです。

融資を受ける際などでも、事業計画書を書いたりすることもあるかと思いますが、それも同様、理由のないあやふやな経営をしている会社にお金を貸してくれるわけはありません。

やはり全ての事にはきちんとした理由を明確にしておくといいですよね。

それではこの6つのポイントについて、一つづつ確認していきましょう。

理念

理念

理念には大きく企業理念と経営理念があります。

企業によってその表現の仕方は様々で、「理念はこう書かなければいけない」という決まりはありません。

実はこの理念、日本の中小企業のおよそ50%しか設定されていないという調べもあります。

理念は、その会社の存在理由を表し、行動指針の源にもなります。

存在理由が明確な会社と、そうでない会社、あなたならどちらの商品を購入した方が安心しますか?

ここを明確にしておかなければ、何のためにあなたが経営する会社が存在し、何のために自分たちが働いているのかが分からなくなってしまうでしょう。

理念は決断が迫られた時の判断要素にも、働く時のモチベーションにもなり、離職防止にも繋がります。

日本の中小企業の50%しか理念を明確にしていないのであれば、これは逆にチャンス!

あなたは経営者として真っ先に理念を策定しましょう。

もうすでに理念があるようであれば、きちんと社外にも伝わるように発信し、社内では経営陣をはじめ、従業員たちにも落とし込んでいきましょう。

一番やってはいけないことは、「額縁に入れ、会社の高いところに飾っておくだけ」ということ。

理念をただの言葉で終わらせることなく、戦略的に浸透させていくとが重要です。

理念が、存在理由が、明確な会社のビジネスだからこそ、購入や契約に繋がります。

それは大前提に、あなたの会社の理念が、世の中のためにあるのか?そしてその会社で働く従業員は、理念に沿って世の中のために働いているのか?というところも見られてくるでしょう。

大企業でも、一部の従業員が業務中に悪ふざけをした姿をSNSに投稿して、大炎上が起こったというニュースは記憶に新しいですよね。

あれはまさに、理念が浸透せず、世の中のためではなく、お客様のためではなく、自分本意な働き方をした紛れもない証拠を、自らさらけ出してしまった残念なできごとだといえます。

(従業員の離職を防ぐ理念とは?経営者が用意すべき企業の核となるもの!)

社会背景

何か新しくビジネスのプロジェクトを立ち上げる時、そこには社会背景があるはずです。

これもまた戦略的にビジネスを組み立て、進めていくための理由になります。

たとえ「何となく思いついた」企画であっても、深く掘り下げていけば、そのビジネスが生まれるべき理由となる、社会背景が見えてくるはず。

社会背景を明確にしておくことで、説得力が増す、というよりも、本来は「社会に○○な問題があるから、その解決のためにこのビジネスを企画しました」となることが自然。

特に今の時代では、自分たち本意のインサイド・アウトや、商品サービス本意なプロダクト・アウトという発想では選ばれません。

購入者や利用者、困っている、悩んでいる人たちの目線に立って、世の中の問題や悩みに対して、自社のサービスをどう当てていくのか、どのような商品を開発すればいいのか、というアウトサイド・インのアプローチが重要な戦略となっていきます。

『ビジネスとは課題、問題、困りごとや願望を解決し、相手が真に望むべき未来へ導くこと』を思い出せば、アウトサイド・インもまた、ビジネスの本質からなる戦略的なアプローチといえるわけですね。

常に世の中の状況に敏感になり、そこから見出された問題や願望に対し、あなたが経営している会社の技術や商品、サービスで解決できることはないかというアンテナを立てておく環境づくりも、長期的な目線での経営戦略といえるでしょう。

(会社経営に不可欠になる!事業構想で必須のアウトサイド・インとは?)

エビデンス

エビデンスとは”根拠”のことです。

エビデンスは社会背景をより明確なものにしてくれます。

例えば「働き過ぎの運動不足や、偏った食生活から、体重が増え困っている人が多い」という社会背景があった時、それは一体世の中の何%いるのか?どの地域に多くいるのか?年代は?性別は?と質問が出た時に「何となくそう思ったから、そう聞いたから」では、明確な社会背景とはいえません。

その状態では、どこの誰をターゲットに対してサービスや商品を提供していけばいいか、これいこうの具体的な戦略と立てることができないことに自ずと気づくはずです。

「東京都の調査によると、成人女性の30%は日常的な運動をしていなく、”肥満”との統計が出ています。年齢別にはこのようなグラフがあります」や「〇〇会社の調べでは30代の独身男性は、外食が多く食生活のバランスが取れず、ストレスを抱え、運動不足による”肥満”の傾向が40%」など、数字的にも分かるエビデンスがあると一気に説得力が増しますし、戦略を立てやすくなります。(これらの統計は例えの話であり真実ではありません)

ネットや新聞に載っている情報にも日々アンテナを立てておくといいでしょう。

気をつけるべきは、「そのエビデンスに信憑性があるか」ということです。

情報過多な時代、誤った情報に惑わされないように、エビデンスの調査にも注意が必要です。

SDGs

SDGs(エスディージーズ)という、「より良い未来を創っていこう」という国連で採択された世界の目標があるのをご存知でしょうか?

貧困や飢餓、環境問題、健康や教育、人権問題など、いま世界中で解決に向けて動かなければ、この先のすぐそこの未来に、人々が生きていけなくなる、というほどの超深刻な問題を僕たちは抱えています。

遠い世界の国のことだけではなく、日本もその対象です。

本当に地球全体レベルの大問題が17種類169個あり、「今最も解決するべき問題」がSDGsの目標に書かれています。

国連が世界中に向けて呼びかけているということは、相当重要な問題だということが分かりますよね。

SDGs一つとっても、これだけで社会背景もエビデンスも満たされるレベルにあると思うほどです。

『ビジネスとは課題、問題、困りごとや願望を解決し、相手が真に望むべき未来へ導くこと』に立ち返ると、SDGsの目標達成に向けたビジネスは、それだけで十分にビジネスの本質を捉えているということになります。

同時に、SDGsを軸にしたビジネス戦略は、社会貢献性も高いともいえるので、うまく打ち出していければ社会的評価が上がり、信頼される会社となり、会社の発展・成長にもつながっていくので、これからの経営戦略に入れる要素として、SDGs必須項目といえるでしょう。

(中小企業で新規事業を打ち出すために経営戦略に取り入れるべきものとは)

SDGsを経営に取り入れるためには、”持続可能性”ということを考えていく必要があります。

一過性のビジネスでは、「売り切って終わり」となり、長続きしません。

社会の在り方もまさに”持続可能性”を求めています。

SDGsとは”Sustainable Development Goals”の頭文字と”Goals”の複数形”s”を取ったもので「持続可能な開発目標」と訳されます。

SDGsを経営やビジネスに取り入れ「より良い未来を創っていく」ということは、「持続可能な未来を創っていく」ということなのです。

(SDGsを取り入れた経営戦略であなたの会社を大きく成長させるには)

目的

あなたが経営している会社で、真にそのビジネスをやる意思がなければ、そもそも続きません。

なぜあなたが経営している会社でそのビジネスをやるのか、目的を明確にすることが重要です。

この辺りも「何となく」にはならないように気をつけましょう。

これはあなたの会社で、そのビジネスをやる目的と会社の理念とが、実は結びついているはずです。

理念が明確だと、同時にその会社はビジョンも明確になっているはずです。

そのビジネスを自社が行う目的もすぐに見えてくることでしょう

(企業理念や経営理念に盛り込む”ビジョン”の驚くべき効果)

発信

理念があり、社会背景や目的を明確に、そしてエビデンスが取れ、SDGsの視点から紐付けもできたら、ビジネスの本質に基づいた経営戦略の準備は整いました。

ここで次にやるべきことは、発信です。

誰かの悩みや問題解決のために、あなたの会社のビジネスがあるのに、それを誰も知らないとなれば、そもそもそのビジネスが存在していないのと同じことになってしまいます。

いくら素晴らしいものをつくっても、伝えなければ、ないのと同じ

iPhoneやMacでおなじみ、アップルコンピューターの創始者、スティーブ・ジョブズもこのようにいっています。

発信とは、そのビジネスでのサービスや商品を購入してもらうことで、問題を解決したいと思っているターゲットへの発信です。

広告やチラシを不特定多数にたくさん出したところで、無駄撃ちになってしまいます。

もともと太ってなくスタイルの良い体型の人に、ダイエット商品のチラシを渡しても購入には繋がりません。

いくら行列のできる美味しいラーメン屋さんの前で、呼び込みをしていても、たった今お寿司屋さんからお腹いっぱいで出てきた人には響かないでしょう。

きちんとターゲットを絞り、その商品やサービスを本当に必要としている人に向けて戦略的に発信していかなければ、「ないのと同じ」ということですよね。

では、どんな人をターゲットにすればいいのか?

それはすでにエビデンスを取って明確になっているのではないでしょうか?

だからこそ、社会背景から現状を掴み、その根拠(エビデンス)で明確なターゲットを洗い出すことが重要となるのです。
(エビデンスとはターゲットを絞るためだけにあるのではなく、様々な理由づけのための根拠となるもののことです。)

これらのことは、ビジネスにおける戦略としては基本的な部分ではあるものの、きちんとステップを踏んでいない企業も多いかもしれません。

そして発信のもう一つの役割は、社内への発信です。

自分が働く会社のビジネスが、社会のどんな役に立っているのかを従業員たちが理解することで、一層の責任感と働きがいを覚え、ますます主体的に動いてくれることでしょう。

発信は広告やチラシだけでなく、SNSや口コミもその種類の一つです。

ターゲットの世代や性別、働き方、生活スタイルなどによって、発信手法も合わせていく必要があります。

そうしないと素晴らしいものであっても伝わらなくなってしまうのですから。

(あなたが経営している会社がSDGsの取り組みを発信すると仕事が舞い込む!?)

既存のビジネスでも活かせる6つのポイントを戦略的に取り入れる

新規ビジネスを立ち上げる際にはビジネス計画書として、この6つのポイントを押さえておくと良いでしょう。

さらには予算面や経費など、かかる費用、想定の売り上げ目標なども細かに埋めていくことで、これから行うビジネスを立体的に捉えることができてきます。

しかし、これは新規ビジネスだけでなく、今まで行ってきた、あなたが経営している会社の既存ビジネスと照らし合わせても、良い戦略だといえます。

今まで「なんとなく」で進んでいたビジネスを再構築するのです。

同じビジネスサービスや商品でも、時代が変われば内容も少しづつ変わっていくはず。

いつまでも古いやり方をしていたとしたら、当然この先の時代に持続していくことはできません。

改めて今までのビジネスを、この6つのポイントに当てはめ考えていけば、マイナスポイントを抽出し改善していくことができるし、逆に新たな強みが見つかって、成長や生き残りにつなげていくことができます。

特にSDGsを戦略的に取り入れた経営をしている会社は、成果を出しはじめているという情報もよく耳にするようになってきました。

大企業よりも、情報伝達や意思決定の早い、中小企業のクイックな動きが、特に効果があるようです。

SDGs戦略はあなたが経営している会社にうってつけというわけですね。

(SDGsを実践できていない企業は経営危機に陥る!?)

”在り方”の育成こそが経営戦略のはじまり

いかがだったでしょうか?

『ビジネスとは課題、問題、困りごとや願望を解決し、相手が真に望むべき未来へ導くこと』というビジネスの本質を常に意識し、その本質に基づいた経営戦略をしていく。

目まぐるしく変わる変化の時代に、あなたが経営する会社は、理念、社会背景、エビデンス、SDGs、目的、発信という6つのポイントを押さえながら、ビジネスを発展させていく必要があるというわけです。

繰り返しになりますが、まずは何よりもビジネスの本質を意識した上で、経営戦略を練っていきましょう。

”在り方”の育成こそ、経営戦略のはじまりです。

その上でこの6つのポイントを意識しながら、ビジネスを進めていきましょう。

その先には、お客様の喜ぶ笑顔や明るい未来が待っているはず、必然的に売り上げにも繋がり、お客様だけでなく従業員をはじめ、あなたが経営している会社にも笑顔が広がるはずです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました