売り上げを伸ばすだけで本当に良いの?経営方針に必ず入れるべき”三方良し”の考え方

経営方針

あなたが経営している会社では、どのような方針でビジネスを進めていますか?または社内の環境を整えていますか?

売り上げ第一、お客様第一、従業員が気持ちよく働ける環境など、会社を成長させていく上で様々な角度から、”より良い経営”をしていくために、方針を固めていくのも経営者であるあなたの役割です。

例えばあなたが経営している会社では、上記の内、どれを第一に仕事をしていますか?

それ以外にも第一に掲げている方針はありますか?

今回は日本に古くから伝わる、『三方良し』という考え方を元に、それを経営方針として、あなたが経営する会社に組み込んでいくためのお話をしていきます。

三法よしの経営方針から外れた会社の末路

売り上げが立たなければ、会社の存続自体が危機に晒されます。

お客様第一、従業員第一というのもすごく分かります。

どの方針が答え?と聞かれれば、全部が答えだといえるでしょう。

そうなんです、まずどれか一つを”第一に”という方針自体が間違っているのです。

『三方良し』とは、「売り手良し、買い手良し、世間良し」という、誰もが不利益を生まず、みんなが満足で幸せにしていこうという商いの精神です。

三方良しの精神は、鎌倉時代頃から江戸時代にかけて活躍した、大阪商人、伊勢商人と並ぶ、”日本三大商人”の一つ、近江商人の精神といわれています。

「自分さへ良ければ」では、一時的にはそれでモノが売れるかもしれませんが、持続していきません。

買い手が満足しなければ。

中には売りっぱなしで、後にクレームになっても知らん顔、という半ば詐欺まがいな商売もたくさんあります。

これでは、「売り手さえ儲かれば」という一方通行のビジネスになり、もし法的にとがめられなかったとしても、こんなやり方では持続するはずもないし、何よりみんなが幸せにはなれません。

仮に、売り手と買い手だけが満足していても、それが世の中に被害を与えるようなモノであったら、それも長続きしないでしょう。

三方良しとは、経営をしていく上での原理原則の経営方針ともいえるのです。

ちなみに、伊藤忠商事や西武鉄道、トヨタ、日本生命、高島屋などの名だたる大手企業のルーツも、この近江商人にあるといわれています。

あなたが経営している会社ではいかがでしょう?

営業陣は売り上げを伸ばすために、毎日必死で働いてくれているはずです。

でもそれがもし、「会社の売り上げを伸ばすため、自分の営業成績を上げるため」だけに働いていたとしたら、三方良しは成立しません。

売るサービスや商品があるということは、それを使ったお客さんにも喜んでもらう、満足してもらう必要があります。

そのサービスや商品が、世の中にも良い影響を与える必要があるのです。

分かっていても、目の前の売り上げの話になると、つい忘れてしまいがちではないでしょうか?

僕が若い時に働いていた会社の営業マンはよく、「とにかくお客さんが売り上げるために動く」といっていました。

お客さんの売り上げを伸ばすこと、そのための武器が自社のサービスや商品という方針で、自らが動いていました。

お客さんが売り上げれば、そのサービスや商人も、別の他の誰かのためになり、世の中も良くなるというわけです。

今の例はBtoBの関係ですが、これがBtoCやその他の関係であっても、三方良しは変わりません。

三法良しの経営方針から外れた会社が多くあれば、その末路は三法よしの反対、”三法悪し”つまり、みんなが不幸になってしまうことになるのです。

三法良しの経営方針の鍵を握るのがSDGs

ところであなたは、最近、世界のビジネスシーンでも浸透してきている”SDGs(エスディージーズ)”という言葉を聞いたことはありますか?

今、世界中で注目されている、国連で採択された世界を平和にする目標をSDGsといいます。

世界では、当然日本も含め、環境破壊、海や大気の汚染、温暖化、気候変動、世界的な人口の爆発的な増加、戦争、貧困、働き方、ジェンダー、エネルギーなど様々な問題が巻き起こっています。

これらの問題を解決していかなければ、この先、人類が生きていけなくなるレベルまできているといわれています。

SDGsとはこれらの問題を解決して、誰もが幸せに生きていこうという目標です。

(SDGsを取り入れた経営戦略であなたの会社を大きく成長させるには)

SDGsの解決には、ビジネスでの力が必要といわれており、SDGs関連のビジネスは、世界で12兆ドルもの市場が開けるといわれています。

もちろん日本も例外ではありません。

SDGsを軸にした経営は三方良しを加速させ”時代に求められる”会社になれる

そして、このSDGsの問題解決に有効な考え方こそが、三方良しといわれています。

自社のサービスや商品を、問題を抱え困っている人たちに販売、問題解決につなげることで、世の中も良くなっていく。

あなたが経営している会社の方針が三方良しであれば、それは”時代に求められる”経営方針ということになりますよね。

求められれば、必然的に売り上げや、会社の成長拡大につながっていくということは、いうまでもありません。

あなたが経営している会社が、今やるべきことは、全従業員が同じ方向で同じ方針のもとに、動いていくことです。

そのためには、あなたが経営している会社に、いち早くSDGsを取り入れ、三法よしという経営方針を社内に根付かせていきましょう。

さぁ、善は急げ!早速、経営会議でSDGsと、三方良しについて議題をあげてみませんか?

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