令和の人材育成は経営戦略にも必須な今話題の○○がカギになる!

経営戦略

創業当時から、あなたと共に走ってきてくれたメンバー、せっかく入社してきてくれた若手の従業員たち、当然のことながら、規模が小さな、あなたが経営している会社では、一人ひとりが重要な戦力となって、会社を支えてくれています。

あなたが経営している会社の従業員で、自発的に、主体的に働いてくれているメンバーは何人いますか?

もし指示待ちで、いわれた事しかこなさない従業員がいたとしたら、それはなぜでしょう?

指示待ちのルーティンワークしかこなせない従業員と、たとえ単調な作業だったとしても、そこにより良くしていくためのアイデアを浮かべながら率先して動き、時にはより効率的な提案をしてくれる従業員とではどちらが、今あなたが経営している会社には必要でしょうか?

日々めくるめくスピードで新たな技術や情報が生まれ、昨日まで大丈夫だったことも、明日には古いモノになってしまう。

今まで平穏に過ごせていた日常も、新型コロナウイルスなど、世界を不安と恐怖におとしいれる予期せぬ未曾有の出来事が起こる。

このように、ますます変化の激しいこれからの時代において、従業員一人ひとりが日々成長し、より大きな力となって会社を盛り上げていくために、経営者のあなたは、戦略的な人材育成に力を入れることが急務とされています。

あなたが経営している会社の人材育成方法はどのようなスタイルですか?

時には「聞くよりも、目で見て体で感じて、現場で覚えろ」ということも必要かもしれません。

先輩従業員に同行させて、アシスタント的な立場で、少しづつ経験を積んでいくということもあるでしょう。

もしくは専門職であれば、入社後に徹底的な技能研修を行い、一人前になってから、クライアントとのやり取りの場に連れていくこともありますよね。

人材育成は、業種や部署によって、”やり方”も変わってきます。

しかし、その前提となる”在り方”を育てることで、日々の学びの姿勢にも大きく影響を与えます。

それは、”在り方”を育てることで、”やり方”から得られる学びが大きくなるということ。

あなたが経営する会社では、マニュアル化された”やり方”だけをこなす人材ではなく、自らが考えて動く”在り方”が備わった人材育成が必要なのです。

今回は、技術面よりも、マインドに近い部分の人材育成について、時代に合わせた”令和の人材育成”、についてお話ししていきます。

その鍵を握っているのが、今話題のSDGs(エスディージーズ)です。

SDGsを経営戦略に取り入れ、人材育成に繋げていけば、前段の「聞くよりも現場で覚える」という能力の向上にもつながります。

経営をしていく中で、従業員の成長は、これから会社を安定・成長させていくための最重要の要素の一つ。

人材の成長は、あなたが経営している会社の未来そのものなのです。

SDGsは新人だけに学ばせるものではありません。

既存の従業員も、そして経営陣、社長であるあなた自身も含め、全員が同じ認識で学びとしてインプットし、世の中にアウトプットしていくことが、令和の人材育成には求められています。

いま、世界でも注目を集めてきているSDGsを、戦略的に取り入れ、会社経営の未来につながる人材育成につなげていきましょう!

人材育成や経営戦略につながるSDGsって何のこと?

そもそもこの謎のアルファベット”SDGs”とは何のことなのか?

まずはここから説明していきましょう。

最近、このようなバッジをつけている人を見たことありませんか?

これはSDGsを推進している、実践している証というべき意味を持つバッジなのですが、カラフルで目を引きますよね。

SDGsとは、国連で採択された世界の目標のことで、Sustainable Development Goalsの頭文字を取ったものです。

日本語では”持続可能な開発目標”と訳されます。

地球は今大きな危機に晒され、悲鳴をあげています。

この先の未来に、人類が生きていけなくなる、というほど大きな危機なのですが、あなたはその危機感を肌で感じたことはありますか?

例えば、環境省の発表によると、このまま温暖化が進めば、気候変動、それがもたらす様々な災害が発生し、気温が上がれば農作物の収穫量にも影響が出ると予想されています。

それは僕たちの生命にもつながるほどの大きな被害が生み出されます。

また温暖化は、海面の上昇にもつながり、一国が海に飲み込まれて、消えてしまうほどの危機的な状況にあるのですが、ご存知でしたか?

人類がより豊かに暮らしていくための発展・開発の過程で、様々なモノが安価で大量に生産されてきました。

その生産の上流を辿ると、そこには貧困国の労働力が関与していることがたくさんあります。

一日を十分に生きていけるほどの賃金も支払われることもなく、長時間で過酷な労働を強いられ、そこには小学校にも行くことができず、一日中働かされている子どもたちの姿もたくさんあります。

そこから生産された製品を、僕たちが購入している可能性はとても高いのです。

衣類(綿)、チョコレート(カカオ)、スナック菓子(パーム油)などの原材料の採取の多くは、児童労働によるものだといわれています。

貧困国の人々は、それでも生きて行くために働かなければいけません。

しかし働けど働けど、苦しい生活から逃れることはできないという矛盾の中に身を置いています。

ある一定の人々が豊かに暮らすために、もう一方では労働搾取を受け、逃れられない貧困に苦しんでいる、これで本当の豊かな社会といえるのでしょうか?

今、世の中は”サステナビリティ”や”エシカル消費”という意識が高まってきています。

サステナビリティとは「持続可能性」、エシカル消費とは「倫理的な消費」という意味です。

環境の破壊が進み、異常気象や災害という形で、人間社会に跳ね返ってきます。

災害を受ければ、経済も著しく悪化し、そんなことが続けば、人間の生活を持続させることができなくなってしまいます。

だからこそサステナビリティ、つまり持続可能性の意識が高まっているのです。

地球環境も社会や経済の安定も、われわれ人間の動き方次第ということが理解できますね。

だからといって、環境にダメージを与えさえしなければいいのか?

と問われれば、答えはNoです。

環境だけでなく、人が人にダメージを与えることがあってもいけない、同じ人間なのに誰かの笑顔の裏には、誰かが過酷な労働環境に身を置いているということを忘れてはいけません。

環境に負荷を与えず、人や社会、末端の労働者のことを考えた生産と消費を、論理的に行っていかなければいけない、というのがエシカル消費です。

SDGsとは、このような、環境、社会、経済、人権などの世界の様々な問題の中から、「いま最も優先的に解決しなければいけない世界の目標」で、17種類169項目に具体的に明文化された目標なのです。

それほどまでに、地球も人類も追い詰められているということを、われわれはもっと自分ごとに捉えていかなければいけません。

そしてSDGsの達成には、企業の力が必要であるともいわれています。

経営者であるあなたををはじめ、ビジネスパーソン知らないとこの先恥をかいてしまう、重要なキーワード。

今、しっかりと経営戦略に落とし込み、人材育成にもつなげていきましょう。

(SDGsを取り入れた経営戦略であなたの会社を大きく成長させるには)

WHY型思考を育てるSDGsが人材育成や経営戦略につながる理由とは?

さて、少しそれてしまったので、人材育成の話に戻りましょう。

繰り返しになりますが、あなたが経営している会社の従業員で、自発的に、主体的に働いてくれているメンバーは何人いますか?

もし指示待ちで、いわれた事しかこなさない従業員がいたら、それはなぜでしょう?

規模の小さい、あなたが経営している会社では、一人ひとりがきちんと役割を果たし、全員プレイ、One for All , All for One で仕事には臨んでいきたいですよね。

このような人材育成にもつながるツールが、SDGsの強みの一つといえます。

ところで、経営陣は持っていて、従業員は持っている人が少ないといわれている思考があるのですが、ご存知でしょうか?

それは「なぜ?」と考える”WHY型思考”といわれるものです。

「自分はなぜこの仕事をしているのか」「なぜこの指示が自分に下ったのか」「なぜ今、この方法が正しいのか」

常に自分の行動に「なぜ(WHY)」を考えながら、目的や背景、理由を明確にしながら行動をしていく思考です。

いわれた指示に対し、何も考えずに実行するのは、スピーディーな対応としては良いかもしれません。

しかし、仕事を進めていく上で、条件が変わる事や、予期せぬ対応に追われることは、よくある話。

「そんな指示は受けてないのでできません」となれば、そこでストップ、ビジネスは回らなくなってしまいます。

もしこれが、お客様からの指示や要望だった場合はどうでしょう?

応用の動きが利かなくなれば、重要な局面で信頼を失ったり、大きな損失を生むことも大いに考えられますよね。

例えば、アルバイト従業員が、厨房でわざと落とした食品を調理したり、食洗機や冷蔵庫に自ら入るなど、悪質ないたずらの映像がSNSに投稿されたというニュースを見たことありませんか?

他には、警察に切符を切られた腹いせか、ケンカを売るような挑発を繰り返し、自らネット環境にアップした映像は、そこから身元が割れ、雇用していた会社名も拡散されてしまいました。

こうした”従業員テロ”によって、企業の名誉は著しく傷つけられる。

もしあなたが経営している会社で、このような従業員テロが怒った場合を想像できますか?

残念ながら、「人材育成がきちんと行き届いていないから」といわれれば、いい返せないですよね。

一部の、ほんの一人か二人のくだらない行動でも、一度落ちた会社の信頼は、そう簡単に回復できるものではありません。

規模の小さな会社ともなれば、信頼を失い、たちまち立ち行かなくなる可能性も、大いに考えられます。

ここには、明らかに「なぜ自分がこの職場でこの仕事をしているのか?」というWHY型思考が欠落していたからといえます。

「わたしは会社の看板を背負って働いている、なぜなら〇〇な理由があるからです」と、働いている理由や目的が明確に話せる従業員であれば、会社の名誉を傷つけるくだらない行動はとらなくなるはずです。

手段(HOW)ばかりに気を取られ、本来の目的を見失えば、その行動に対する良い結果は残していけません。

WHY型思考の欠落は、「その場さえ自分が楽しく(好き勝手なことを)やれていればいい」という、自己中心的な従業員を発生させるリスクにもつながるのです。

良い人材育成をしていく上で、SDGsはWHY型思考を育てることにもとても役に立ちます。

SDGsには、世界により良い未来を残していくための17種類の目標が書かれています。

あなたが経営している会社の理念やビジョンに、SDGsの目標を照らし合わせ、きちんとそれが浸透した従業員たちには、自社で働く意味と誇りを持って、日々最良の手段を考えながら行動してくれることに繋がります。

「なぜこの会社で働いているのか?それは会社が掲げている、SDGs9番”産業と技術革新の基盤をつくろう”を達成するためです。だから災害にも負けない強靭な水道インフラを整えるために、わたしはこの会社で技術を磨きながら働いているのです」

例えば、このような感じで意識の高い人材が育っていけば、日々の仕事の質は当然上がっていくことが、容易に想像できますよね。

それだけにとどまらず、意識の高まった従業員たちが、自ら新規事業の計画やアイデアを提案してきてくれれば、会社自体の成長・発展にも繋がります。

意識が上がり、働きがいのある職場は、従業員の離職を減らすことや、質の高い優良な人材の採用にも繋がり、さらに会社の成長は期待できるでしょう。

このようにプラスのサイクルを生み出す素晴らしいツールとして、SDGsを戦略的に、人材育成の場面でも使っていくのが、変化の激しい令和の時代を生き抜くために、あなたが経営している会社に求められている人材育成法なのです。

「WHYから始めよ!」という、まさに今回の記事のテーマそのものともいえる本の著者、アメリカのコンサルタントである、サイモン・シネックは「人の胸をときめかせ、鼓舞(インスパイア)することに成功した個人や組織がとってきた行動パターンは、すべてWHYから始まっている」といっています。

また、「アップルのスティーブ・ジョブズはビジネスの知識などなきに等しかったが、アップルを世の中の特別な存在にしたのはWHYがあったから」とも。

人は、「どうやるのか」やり方(HOW)を先に追い求めがちですが、その根底に来るのは、「なぜやるのか」という目的、在り方の部分が非常に重要になることが分かります。

サイモン・シネックは”ゴールデン・サークル”という非常に分かりやすい形でそれを示しています。

「なぜ?」の問いかけはとても重要で、僕も自分自身に「なぜ?」と、繰り返し問いかけ掘り起こしてきたことで、ブレない理念が生まれ、それをSDGsと掛け合わせた時に、理念がさらに太く力強いものとなり、すべての行動の軸となっています。

迷ったり、辛い場面でも、「この目標達成のために、自分はこの事業をしている」という行動の原点が僕自身を支えてくれています。

SDGsは人材育成以外にも効果的!経営にきちんと落としこもう!

経営者のあなただけが、SDGsの目標設定をし、企業理念を掲げていても、従業員たちはついてきません。

働く理由が「給料のため」だけにはなってはいけないのです。

給料は働いたことによって得られる対価であり、その仕事をするための理由にはならないのです。

戦略的な人材育成で、従業員一人一人に気づきを与え、自らが主体的に行動していけば、同じ人数でも、戦力は倍増していくことでしょう。

SDGsを取り入れた人材育成という戦略は、経営者であるあなたの手腕が問われる要素の一つです。

小規模経営のあなたの会社だからこそ、一気に理念や目的を浸透させていけるというメリットがあります。

これは大手企業ではなかなかできないことです。

とある有名な上場企業で働いていた友人に、SDGsの話を聞いてみたら「バッジをつけているから知ってはいると思うけど、”会社としての取り組み”というだけで、個人でどうのという意識は正直ない。給料がいいから働いている人の方が圧倒的に多く、SDGsはまだまだ経営陣や会社全体としての認識が高い」といっていました。

残念ながら、その企業でも従業員の仕事中の悪質ないたずらが、ニュースになってしまった過去があります。

今回僕がいいたいのは、従業員テロを未然に防ぎたいということがメインではありません。

SDGsを経営に取り入れ、戦略的に人材育成をしていくことは、WHY型思考の従業員を増やし、それは会社の成長にも大きくつながるということなのです。

まずは、あなたが経営している会社にSDGsを導入していきましょう。

SDGsは人材育成だけでなく、新たな市場開拓や、会社ブランド向上にもつながります。

しっかり落とし込むことで、高い意識とやりがいに満ちた、従業員を育てていきましょう!

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