経営にSDGsを取り入れていくための2種類のPDCAの回し方とは

経営SDGs

今話題のSDGs。

これからの経営には必須の考え方で、SDGsには世界中が注目しており、平和で笑顔を増やすための未来への攻略法が書かれています。

このSDGsをきちんと経営に取り入れていくことで、

・世の中に必要とされる会社になれる
・世の中の真のニーズが分かる
・新規事業へのアイデアが生まれる
・イノベーションが起こりやすくなる
・従業員たちがイキイキとやりがいを持って働いてくれるようになる
・離職率が下がる
・優秀な人材が集まる
・ブランディングになる

など、メリットは数え切れません。

SDGsをうまく活用しながら、あなたが経営している会社の売り上げを伸ばし、発展させていきましょう。

今回はSDGs初心者の企業が、うまく経営に取り入れるためのPDCAをご案内します。

このPDCAをきちんと回していくことで、あなたが経営している会社を、立派な”SDGs企業”に変え、会社だけでなく世の中を変えていけたらステキですよね!

今回は2種類のPDCAの回し方をご紹介していきます。

そもそも「SDGsって何?」「はじめて聞く」という経営者のあなたも安心してください。

さぁ、具体的なSDGs実践方法を取り入れて、社会のために、あなたが経営している会社の力を発揮していきましょう!

なぜあなたが経営している会社にSDGsが必要なのか

それではもう少しSDGsについて具体的にお話ししますね。

SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されます。

貧困や飢餓、健康や教育、ジェンダー平等、働き方、環境破壊、海の破壊、大気汚染、温暖化・・など、世界中では様々な問題が発生しています。

当然、日本も例外ではなく、今すぐに手を打って対応していかなければ、近い将来、人々や動物が生きていけなくなる、というほどの深刻な状況なのです。

温暖化による気候変動や、海や大気の汚染など、国境の影響を受けない地球規模の問題を考えれば、日本もそれによる影響を受けるということは、容易に理解できるはずです。

「近い将来生きていけなくなる」といいましたが、すでにその予兆は出ており、例えば温暖化の影響で、夏には真夏日を超え猛暑日が続く日も増えました。

これは命に関わることです。

環境省のホームページには、日本における地球温暖化影響として、2071年~2100年頃には、以下のことが予測されると書かれています。

・地球の平均気温は4.0 ℃上昇。
・日本の夏(6~8月)の日平均気温は4.2 ℃、日最高気温は4.4 ℃上昇、降水量は19 %増加。
・真夏日の日数は平均で約70日程度増加。また、100mm以上の豪雨日数も平均的に増加。

「夏の日中は外で働けない」なんていうことにもなれば、経済的なダメージにもつながることでしょう。

また、今でもすでに起こっている、局所的な集中豪雨による被害も、地球温暖化の影響が関連していると書かれています。

2071年て、思っているよりもかなり近い未来だと思いませんか?

これらは、環境問題のほんの一部で、そこから派生して経済や人権の問題にも広く根深く広がり、負の連鎖を作ってしまっているのが今の地球の状態です。

このような問題を作り、自らで危機的な状況に追い込んだのは誰なのか?

そう、それはわれわれ人間です。

人類の様々な開発や発展によって、木は切り取られ、大気は汚れ、海にはゴミだらけ。

このような状況が続き、貧困格差は開く一方で、貧しい国々の人々は一日を満足に食べられないのに、特に子供たちは過酷な労働条件で朝から晩まで働かされます。

こんな地球に、僕たちの明るい未来なんてあるのでしょうか?

「自分さえ良ければ」ではいけない、「みんなでこの先の未来も笑顔で生きていけるようにしよう」という目標がSDGsなのです。

SDGsには、今最も解決しなければ、この先、人類が生きていけなくなる、という課題の解決に向けた目標が169個書かれており、大きく17種類に分類されています。

(SDGsを取り入れた経営戦略であなたの会社を大きく成長させるには)

さて、前置きが長くなりましたが、そのSDGをあなたが経営している会社に取り入れることで、ビジネスとして収益を上げながら、そこに書かれている目標を達成するための具体的なPDCAを今回はご紹介します。

SDGs経営のためのPDCAがこの2つ

SDGs自体に「こうすれば世界の問題を解決できる」という具体的なやり方は書かれていません。

目標を達成するためには、どんなやり方でもいいのです。

もちろん一つの目標を達成するために、他の目標に悪影響を及ぼすやり方をしてはいけない、というのは当然のことです。

「やり方が自由といっても、SDGsを経営に取り入れるには、まず何からすればいいの?」という経営者のあなたのために、今回は2種類のPDCAをご紹介します。

持続可能な開発目標(SDGs エスディージーズ )活用ガイド

一つ目は『持続可能な開発目標(SDGs エスディージーズ )活用ガイド』(環境省)というものです。

ここでは、<SDGsの活用によって期待できる4つのポイント>として

1.企業イメージの向上
2.社会課題への対応
3.生存戦略になる
4.新たな事業の創出

ということ挙げられています。

さらには

5.新たな市場を開拓できる
6.強豪から抜け出し、”選ばれる”商品やサービスにできる
7.業績アップにつながる
8.投資家からも選ばれる
9.優秀な人材採用につながる
10.あなたが経営する会社だけでなく、人類の生存につながる

ということなど、この記事の冒頭に書いたことも含め、SDGsを経営に取り入れると様々なメリットが挙げられます。

そのためのPDCAとして、環境省ではまずは、

1.話し合いと考え方の共有
2.⾃社の活動内容の棚卸を⾏い、SDGsと紐付けて説明できるか考える(Plan)
3.何に取り組むか検討し、取組の⽬的、内容、ゴール、担当部署を決める →取組の⾏動計画を作成し、社内での理解と協⼒を得る(Do)
4.取組を実施し、その結果を評価する(Check)
5.⼀連の取組を整理し、外部への発信にも取り組んでみる →評価結果を受けて、次の取組を展開する(Act)

と書かれています。

SDG Compass

もう一つのPDCAとして、GRI、国連グローバル・コンパクトおよび持続可能な開 発のための世界経済人会議(WBCSD)が開発した 『SDG Compass』というものには

1.SDGsを理解する
2.優先課題を決定する
3.目標を設定する
4.経営へ統合する
5.報告とコミュニケーションを行う

こちらには直接”PDCA”とは書かれていませんが、『持続可能な開発目標(SDGs エスディージーズ )活用ガイド』も『SDG Compass』もまずはじめにSDGsのことを理解・共有した上でのスタートとなるので、2番目以降をPDCAサイクルとして回していくことが重要といえます。

ちなみに僕も自分でSDGsの事業構築をしたときの経験から、PDCAサイクルを書き出しました。

僕の場合は
1.SDGs自体の理解と社内浸透
2.あなたが経営している会社とSDGsの目標との紐付け
3.世の中の社会課題にはどのようなものがあるのかを抽出
4.あなたが経営している会社の技術やサービスが、世の中のどんな課題解決、またはその一助となるのか
5.その技術やサービスが、2.の紐づけから発展して、別の目標達成に向けた広がりを見せられることはないか
6.新規事業として、明確なサービスとして展開させていく

と、PDCAを超えた数の工程にはなりますが、6ステップあります。

どの方法もそれぞれ大きくはズレていないですよね。

繰り返しますが、これが全てではありませんので、ご参考にしていただき、あなたが経営する会社に合わせて、独自のPDCAに落とし込んでいただいて構いません。

当然ですが、SDGsはPDCAのサイクルを作ることが目的ではなく、SDGsを会社経営や事業に落とし込み実践していくことが最重要なのでお忘れなく!

SDGs経営のPDCAをしっかり回すために経営者がまずやること

ここまで書きましたが、実は最初につまずくのが、ステップ1.の「SDGsの理解」だといえます。

これはSDGsバッジを付けていても、「SDGsについて説明できない、なんとなく知っているけど、ビジネスとの結びつきとリンクできていない」という人が多いということからも明確で、統計的にもそのような調べは出ています。

だからこそ、僕自身は少しでも多くSDGsの理解者を増やし、経営やビジネスの視点で取り組んでもらえるよう、このようなブログで発信したり、セミナーを開いたりして、自分のSDGsのビジネスと同時に推進運動をしています。

僕以外にも書籍や講演会など様々な場面でSDGsについて学べる機会があります。

そのためにも、当たり前ではありますが、経営者のあなたは、社内にしっかりとSDGsを落とし込むことが、一番最初に必要で重要なポイントなのです。

これは経営陣だけが理解していればいいというものではありませんし、専門部署を作ればいいという話でもありません。

規模が小さいあなたの会社だからこそ、大企業よりも即効性の高いSDGsの共有理解ができるはずです。

SDGsについて感度が上がれば、そういった情報にも敏感に反応できるようになりますので、ぜひSDGsのアンテナを立ててみてください。

最初のステップを超えられれば、それに続くPDCAは自然に進めていけるはずです。

あなたが経営している会社は、そのビジネスは、困っている誰かのために存在しているはずなのですから、SDGsを取り入れた経営をしていくことで、世の中の課題解決に向かいながら会社も成長させていけるはずです。

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