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「基礎なき応用は応用にあらず」
名言ぽくいってみましたが、僕が今考えた言葉です(笑)
しかし、よくよく考えてみるまでもなく、これは当たり前のことだと、誰もが理解しているのではないでしょうか?
足し算という基礎ができないのに、掛け算が急にできるわけもなく、当然、微分積分はできません。
僕は合気道という武道をやっているのですが、稽古の初めは常に基礎から始まります。
基礎の動きができていないのに、いきなり応用の技を繰り出すことはできません。
このように基礎とは、重要なもので、何事もコツコツ進めて行くことが一番の近道です。
いきなり”基礎”についてのお話をしてしまいましたが、今回は、あなたが経営している会社が、大きな成長を成し遂げるために取り入れるべき、重要なツールであるSDGsについてお話していきます。
当然、このSDGsも基礎的な部分を押さえていなければ、経営に落とし込み応用していくことができなくなります。
まずは経営者であるあなたが、SDGsを経営に取り入れるための基礎をきちんと理解して、従業員たちに落とし込み、共に会社を成長させていきましょう。
注目のSDGsがあなたの会社の経営に必要な理由とは
世界で3000万部の大ベストセラーで、過去200年間の成功に関する法則がまとめられた、経営者やビジネスマンのバイブルともいえる『7つの習慣』という本をご存知ですか?
7つの習慣には
すべての生命に、成長と発達のしかるべき順序がある。子どもはまず寝返りを覚えてから、座り、はいはいすることを学ぶ。その次に、歩き、走ることができるようになる。どの段階も重要であり、時間がかかる。省略できる段階は一つもない。
と書かれています。
これは人生のさまざまな段階でも、成長の過程で同じことがいえ、個人でも家族でも組織でも当てはまる”原則”であるとも書かれています。
冒頭にお話した、基礎を学ぶことも、まさに成長のための原則に基づいた行動だといえるのです。
さて、「SDGsってそもそも何のこと?」という声も聞こえて来る頃だと思いますので、経営に取り入れるための基礎から学んでいきましょう。
はじめは「経営に関係あるの?」という話に聞こえるかもしれませんが、経営や会社の成長に大いに関係がありますので、ぜひしっかり聞いていただきたいと思います。
SDGsとはSustainable Development Goalsの略で、日本語では”持続可能な開発目標”と訳され、誰にでも覚えてもらえるように、カラフルでポップなアイコンで、17種類の目標が描かれています。
(外務省:JAPAN SDGs Action Platform)
「国連加盟193か国によって採択された世界の目標。世界で多岐にわたって起きている問題を洗い出し、169のターゲット課題に整理し、それらを克服することで、2030年までに達成したい17のゴールを設定したもの。」
一言でいうとこんな感じです。
問題とは、環境破壊や気候変動、海洋ゴミによる海の汚染や生態系の破壊、紛争による命や領土の奪い合い、健康、教育、人権侵害、差別や格差、経済問題など・・とにかくいろいろな問題が密接に絡み合い、さらなる大問題へと発展していっています。
数多く巻き起こっている世界の問題の中から、いま最優先に解決していかなければいけない問題を169個に絞り、17種類に分けたものが SDGsであるといえます。
これらの目標を達成しないと、この先われわれ人間は生きていけなくなる、そんな危機がすぐ目の前まで迫ってきているのです。
どのぐらいすぐ目の前の未来か?
それは子どもや孫の世代、と聞けば、リアルに感じていただけるでしょうか?
しかしこれは事実。
現状では人間が生ていく上で必要な、地球を形成するための全9つの要素のうち、何とすでに4つの要素が限界を超えており、もう元には戻らない状況にあると発表されています。
これ以上地球を破壊してはいけないのです。
そのため、世界規模で解決が求められ、様々な取り組みが行われています。
地球という環境の上に人間社会が成り立ち、社会があるからこそ経済が回って行く、これは原則であり、変えることのできない普遍的な事実です。
しかし、この原則を破り、人間は自分たちの発展のために、煙を巻き上げ大気を汚し、ゴミや汚水を海に流し、森や山を切り開き、地球環境を破壊しまくってきました。
地球が自らを維持できなくなれば、当然、そこに人間をはじめとする生命は生きていけなくなってしまいます。
それだけにとどまらず、人が人同士で争い、差別し、人権を傷つけています。
いよいよ地球が限界に迫っている今、僕たちはもう一度考え直し、明るく平和に、みんなが笑顔で暮らしていける未来を作っていかなければいけないのです。
SDGsの基礎を学ぶ上で絶対に出てくる2つのキーワードがあります。
「No one will be left behind」誰一人取り残さない
「Transforming Our World」私たちの世界を変革する
貧困や差別の格差をなくし、誰もが平等に公平に、笑顔で人間としての生活を送れるようにするためにも、問題解決の過程で、誰一人取り残してはいけないのです。
Transformingとは”変革”という意味です。
似たようなChangeという言葉よりも、力強い意味が込められています。
それほどまでに、危機が迫ってきており、「誰一人取り残すことなく、世界を大きく(良い方向に)変革させるためには、持続可能な開発をしていかなければいけない、そのための目標がSDGs。」ということなのです。
もう一度言いますが、これは遠い未来の話ではなく、現実的なすぐそこの未来の話です。
その未来を変えるために、世界中が動き、SDGsの目標を達成していかなければいけないのです。
(SDGsを取り入れた経営戦略であなたの会社を大きく成長させるには)
SDGsは小規模経営のあなたの会社こそチャンス!
世の中の問題解決のためには、SDGsを経営に取り入れることが重要とされています。
基礎を理解し、しっかりと経営に取り入れ、ビジネスという手段で、世の中の問題の解決に向けた動きをしていく。
企業だからこそ、経営してビジネスという手段を使い利益を上げながら、持続的に問題解決に向けた動きを取っていけるのです。
個人の動きやボランティア活動だけでは、問題解決に向けた大きな変化を作るのはとても大変です。
これは個人やボランティアの動きも当然必要であり、決してそれを否定するわけではありません。
もちろん、あなたが経営している会社一社だけが取り組んでも、問題解決はできません。
ちなみにSDGsビジネスの分野では、世界で12兆ドルという莫大な経済価値が見出されるといわれています。
仮に日本だけで考えてみると、日本企業の99%以上が中小企業。
あなたが経営しているような小規模の会社もたくさんあるということです。
「うちのような小規模経営の会社が世界の問題の解決なんてできるわけがない」
「そういうのは大きな企業がやればいい」
そんなことを思う必要はありません。
繰り返しますが、日本では99%以上が中小企業です。
一社だけが取り組んでも、それが大企業だったとしても、世の中の問題は解決できません。
むしろ、このチャンスに動けるのは、意思決定のスピードが速く迅速対応が可能な、あなたが経営しているような中小企業なのです。
裏を返せば、どの会社にもSDGsを基礎から経営に取り入れて、成長・拡大していくチャンスということです。
あなたが経営している会社のビジネスで、世の中の問題解決に向け貢献、収益を伸ばしながら、成長・拡大。
そしてそれは、子どもたちの明るい未来にも繋がっていく。
とても素敵なサイクルですよね。
あなたが経営している会社の技術やサービス・商品といったリソースは、SDGsの何番の目標解決に向けて貢献できそうでしょうか?
ぜひ、SDGsの目標と照らし合わせながら、結びつけてみてください。
必ず貢献しながら、あなたが経営している会社を成長につなげるための目標が見つかるはずです。
SDGsの17目標と169のターゲットは、こちらからアイコンをクリックしてみてください。
(外務省:JAPAN SDGs Action Platform)
経営が大きく変わる!SDGsを基礎から学ぶポイント
感度の高い中小企業の経営者たちは、SDGsを自社の経営に取り入れてきています。
もちろん基礎的な動きを含め、しっかりと社内や実生活に落とし込んでいます。
ペーパーレスの推進、節電も立派なSDGsです。
障害者雇用や女性従業員の活躍なども。
他には、ペットボトルから水筒へ、カフェではストローを使わない。
飲み会では食べ切れる程度の注文を心がける。
これらもSDGsの達成への貢献になる基礎的な動きといえます。
当然、一度や二度やったから良いというわけではなく、それを日常から当然のように一人一人に落とし込んでいき、周りの人にもその意識を拡散させていく、というような意識改革から始めてみるのもいいですよね。
そこでしっかりと、基礎からSDGsを推進していくことで、従業員たちもSDGsの必要性や重要性を理解していくことでしょう。
基礎が身につき意識の高まった従業員たちは、自然発生的に「世の中の問題を解決するために、自社のサービスを使ってどのようなことができるだろう」と考えてくれるようになるはずです。
こうなれば、新らしいアイデアも出し合えて、新規事業の構築にも繋がり、それは新たな市場への参入という、あなたが経営している会社の成長・拡大に向かって進んでいけるようになるのです。
もちろん、経営者のあなたが先頭切って、その姿勢を示していく必要があります。
注目のSDGs経営の事例がこちら
例えば、埼玉県に本社を置く、ウォータースタンド株式会社さん。
水道直結式ウォーターサーバーのレンタルをメイン事業にしている会社です。
人が生きるのに欠かせない水。
日本では、ペットボトルやウォーターサーバーから、美味しい水にすぐにアクセスすることができます。
しかし、ペットボトルではプラゴミの問題につながり、海洋のプラスチックゴミは年間800万トンもあるといわれています。
そのゴミのせいで、海の生き物の700種類もが傷つき、絶滅に追いやられています。
土に還ることのないプラスチック。
海で細かく5mm以下に削られマイクロプラスチックとなり、それを食べた魚や、それが混入した塩をわれわれ人間が食べているのです。
ウォータースタンドさんのビジネスは、水道直結式ウォーターサーバーのレンタルを通して、美味しいお水を提供しながら、プラゴミ排出削減に貢献しています。
(特に、SDGs 6.1 安全で安価な飲料水の提供、SDGs 6.b 豊かな水のあるまちづくりへの貢献、SDGs 14.1 美しい川・海の保全に貢献)
また、お水購入型ではなく、水道直結式ウォーターサーバーなので、配送コストや、ガソリンによるCO2排出の削減にもつながります。
(SDGs 13に貢献)
さらには社内の取り組みとして、SDGsの基礎教育も充実している様子が伺えます。
(SDGs 4、8に貢献)
実は水道水が飲める国って、世界中でも日本を含めたった15カ国しかないということをご存知ですか?
それだけ日本は、水の豊かな国だということがいえます。
ウォータースタンドさんが、海外にどんどん展開していければ、誰一人取り残すことなく持続可能なお水の提供ができるということですね。
SDGsで社会に貢献しながら、企業として成長していく、とても参考になる事例ですね。
より詳しくはホームページをご覧ください。
え!?SDGs経営には基礎はいらない!?
ここで前言を根底から撤回するようなお話を一つさせていただきます。
「基礎が大事」と言っておきながら、今回、僕自身がSDGsを学んできた時のような、「なぜSDGsができたのか」「実はその前身となる MDGsがあった」など、基礎となる社会背景や歴史的な話などは一切お話ししておりません。
僕がSDGsの導入セミナーを開催するときや、会社さんでお話しさせていただくときは、一応は話しますが、そこまで重要視していません。(こんなこというと、研究者的な人に怒られてしまうかもしれませんが^^;)
もちろん知らないよりは知っていた方がいいとは思いますが、知識的に知っているからといって、僕はそれが直接的な問題解決につながるわけではないと思っています。
われわれはSDGsの研究者ではなく、実践者になる必要があるのです。
これは僕自身がSDGsを取り入れたり、SDGsの事業を構想する過程で、過去の歴史や背景を振り変える必要性を感じなかったことからの体験からきています。
過去を振り返るよりも、未来に向けて少しでも良い変化を巻き起こすことが重要です。
僕自身は、SDGsの知識的な基礎としては
・すぐそこの未来が危ない
・環境・社会・経済の問題を解決していく必要がある
・「No one will be left behind」誰一人取り残さない
・「Transforming Our World」私たちの世界を変革する
・そのために持続可能な開発目標(SDGs)がある
ということを常に意識していました、いや、今も意識しています(笑)
そのために17の目標、169のターゲット目標も普段から目を通し、常に「今自分には何ができるか」ということを浮かべ、小さなアイデアもメモを取るようにしています。
そのメモの内容をすぐに人に話し、SDGsの理解がある人とは、より深くアイデアを出し合っていっています。
このようなことの繰り返しが、SDGsの意識づけに変わり、未来を変える動きに繋がっていくと僕は感じています。
SDGsの基礎を学び推進と実践をすることが重要
いかがでしたか?
SDGsの基礎や本質を理解することで、あなたが経営している会社のビジネスは、大きく発展していく可能性を感じていただけましたか?
その発展は、地球のすぐそこの未来への持続可能な発展になると僕は信じています。
最後に、SDGsを基礎から取り入れたことによる恩恵を、もう少しご紹介します。
・従業員たちが幸せとやりがいを感じながら仕事に取り組んでくれるようになる
・従業員の主体性が上がる
・社内の雰囲気が良くなる
・離職が減る
・優秀な人材確保につながる
・新規事業のアイデアが見つかる
・新たな市場参入につながる
・社会貢献性の高い会社と認識され、ブランド力が上がる
・選ばれる会社や商品・サービスになる
など
そのメリットは他にも数え切れないほどあります。
これらのメリットをしっかりと活かしていくためにも、SDGsを経営に取り入れるための基礎からきちんと理解し、しっかり社内に落とし込んでいきましょう。
SDGsは経営陣だけが知っていればいいというものではありません。
社内に広げていくのは当然ながら、取引先や関連企業にも推進していくこと、一社でも多くの理解者を増やすことで、ビジネスの活性にも繋がります。
ぜひ、あなたが会社の先頭に立って、SDGs経営の推進と実践を行ってください。
ともに笑顔あふれる平和な未来にしていきましょう!
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