最近よく耳にする、会社経営において重要視されている”サステナビリティ”、聞いたことがないという経営者さんは、会社が持続しない可能性があるかもしれません。
これからの経営戦略に必須な、この”サステナビリティ”という言葉は、あなたの会社を永続的に経営していくための、考え方の根幹となるはずです。
それもそのはず、”サステナビリティ”とは日本語では”持続可能性”と訳されます。
あなたは、せっかく立ち上げた、または引き継いだ会社を、はじめから潰したいと思って経営しているわけではありませんよね?
「経営する会社を発展・成長させるには、まずは何より会社自体が持続可能しなければならない」、このことを忘れてはいけません。
あなたは「そんな当然なことをわざわざ?」と思うかもしれませんが、ぜひ思い返し、改めて経営戦略の視点から、この”サステナビリティ”について考えていただければと思います。
『自社のことだけ』を考えていては、今後、あなたの会社を持続させることはできなくなる可能性がとても高いといえます。
サステナビリティとは、あなたが経営する会社だけではなく、周りの物事を持続可能にする、それは「世の中の問題を解決に導くこと」を意味します。
そうすることができるなら、あなたの会社は、世の中から必要性を感じてもらうことができ、求められる=求められれば持続していく、という道が自ずと開いていくというわけです。
そんな”サステナビリティ”について、どうやって経営戦略に落とし込むのかなど、今回はもう少し深めてお話ししていこうと思います。
なぜ今サステナビリティの追求が経営戦略に必要なのか?
その前に、最近やっとニュースでも少しづつ取り上げられるようになってきた、”SDGs”という言葉をご存知ですか?
SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されます。
(SDGsを取り入れた経営戦略であなたの会社を大きく成長させるには)
ここでも”持続可能”という言葉が用いられています。
環境や人権、経済、社会・・など、世界中で様々な問題が発生し、このままでは、僕たち人間自身が今後生きていけなくなるという現状が、今なのです。
そもそも”Sustainable Development”という言葉は、1987年の国連の報告書の中ではじめて使われた言葉です。
1987年当時から、地球環境は、このままのやり方で人類が発展しては、”持続しない”と警笛が鳴らされていたのです。
そこからおよそ30年、いよいよ人ごとではなくなってきました。
ヨーロッパのある研究グループからは、大気中の二酸化炭素濃度や絶滅率をはじめとした、地球を維持していくためのいくつかの要素は、すでに限界を超えていると発表されています。
もう元には戻らない持続不可能な状態になっているのです。
僕たち人間(をはじめとする生物)が住み暮らす地球環境を、破壊しながらの発展ではなく、”持続可能な開発・発展”が求められています。
サステナビリティを取り入れた戦略を考えてみる
例えばあなたが経営する会社が、自動車会社だったとします。
車社会の現代ではたくさんの排気ガスを出し、それはCO2を大量に排出し、地球温暖化の一助になっているという説もあります。
「買う人がいるから売る。だから仕事になり、収益にもなる」
戦略的には確かにその通りですが、このままCO2やその他の汚染物質を出し続ければ、巡り巡って、人間の健康状態の悪化に繋がったり、温暖化によって気候変動が巻き起こり、僕たち人間自身にその害が跳ね返ってくるのです。
日本では巨大な台風が各地に被害を及ぼし、すでに目に見える状態で人々への、動物への、自然への、深刻なダメージになっていることからも明らかですよね。
サステナビリティとは「自分の会社さえ、自分の家族さえ、自分自身さえ、良ければいい」という戦略ではいけないということが、お分りいただけたでしょうか。
僕も車には乗りますし、移動手段だったり、重い物を運ぶのに、今や車は現代人になくてはならないツールです。
であるならば、車自体が悪いのではなく、それを動かす動力について考えるという戦略。
環境にダメージを与えず、サステナビリティを求めた車、それが電気自動車かもしれません。
まだ映画レベルの話かもしれませんが、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ではゴミを燃料に動く車もありましたよね。
こういう発想を常に意識しながら、事業を構築し実現していくことが、まさにサステナビリティを求める経営戦略の一つのあり方だと僕は思います。
サステナビリティは誰にでも必要な考え方。経営者だけで戦略を練らない!
あなたは今まで、苦労しながらもなんとか経営を続けてきました。
なりふり構っている余裕もなく、従業員たちを食べさせていくために必死だったと思います。
「急に環境のために方向転換しろっていわれたって、そんなことできるわけないだろ」といいたくなるかもしれません。
しかし、現実は待ってくれません。
人類の危機、自分が生きるか死ぬかとなれば、人々も環境や社会に良いものを求めるはずです。
僕ならそうします。
だとすれば「今は求められているから売り上げはある」といっても、もしあなたの会社の商品が、環境や社会、経済や人権にダメージを与え、サステナビリティを無視した商品やサービスを販売していたら、今後は買ってもらえるでしょうか?
あなたがお客さんの立場だったら買いますか?
「サステナビリティを経営戦略に」と、パッと聞くだけでは、急な発想の転換は難しく感じるかもしれません。
もちろん、僕がすぐに新しい事業のアドバイスをできるわけでもないですし、だれかが答えを出してくれるわけでもありません。
しかし、サステナビリティを追求した経営戦略が必須であることの明白さは、この記事を読んでいただいて、お分りいただけたかと思います。
あなたは、今までは会社の経営のために、環境や社会の問題をあまり意識していなかったのかもしれません。
もしかしたら、ちょっとアンテナを張るだけでも、新たなアイデアが生まれ、自社の経営戦略に落とし込めるかもしれません。
自社の商品やサービスが、ゆくゆくはどんな影響を与えるのか?
それが良い影響なら、どんどん発信してサステナビリティをブランド戦略にしていくべきです。
それが悪い影響なら、考えてチャレンジして、持続していけるように動くべきです。
大丈夫、あなたには今まで共に走り、会社を支えてきてくれた信頼できる仲間がいるのですから。
あなただけが悩むのではなく、サステナビリティ経営について、戦略は会社の仲間たちと一緒に考えてみましょう。
僕自身も、サステナビリティの重要性を感じているため、SDGsのセミナーやコンサルティング、SDGsビジネスアイデアを考えるカードゲームのファシリテーション、そしてこのブログなどを通じてSDGsの推進を行なっています。
共に持続可能な社会を目指して踏み出しませんか?
それは同時に、自社の持続的な発展につながるのですから。
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